羽毛布団は洗えないって本当?
羽毛布団は洗えないという話を聞いて、自分で洗いたいと考える方は多い事でしょう。
昔は、羽毛布団は洗えないというのが定説のようでしたが、実は最近「洗える羽毛布団」が増えてきています。
しかし、一方で、羽毛布団を洗うことには賛否両論があります。
今回は、羽毛布団は洗えるか否か、洗えない場合のお手入れ方法についてお伝えします。
羽毛布団に洗えるタイプと洗えないタイプがある?
羽毛布団には洗えるタイプと洗えないタイプがあるというのを聞いたことはありませんか?
ちなみに、ここでの「洗える」は、自宅の洗濯機やコインランドリーで自分で洗うことを想定しています。
洗えるタイプの羽毛布団の種類
「洗える羽毛布団」として販売しているものの多くは、側生地がポリエステル80〜85%のものです。
これは、綿の吸湿性が高く放湿性(乾きやすさ)が低いこと、綿の伸縮性をカバーするためです。
羽毛布団は、通気性を重視します。
ポリエステルは通気性が悪くなるので、5万円以上の価格の羽毛布団にはあまり使われません。
「夏掛け」「合掛け」という羽毛布団は、充填物の重さが0.6s前後の薄いものです。
側生地のポリエステルの割合が少ない場合は、「ジータ加工」や「ウオッシャブル加工」などを施している場合が多く見られます。
洗えないタイプの羽毛布団の種類
充填物が1.2〜1.3sの冬用羽毛布団では、「洗える」としているものを見かけません。
ダウンパワー(ダウンの膨らむ力)が高い良質の羽毛布団では、洗えない場合が多いようです。
また、グースダウンを使った高級品では、洗うことをすすめていません。
側生地にポリエステルを使用していても、布団の軽量化を目的とした良質の羽毛布団は、水洗い不可の表示になっています。
羽毛布団が洗えない場合のお手入れ方法は?
羽毛布団が洗えない場合、そのお手入れ方法はどのようにすれば良いのでしょうか?
日本は高温多湿の気候と、最近の住宅が高気密になっている傾向から、ダニが発生しやすくなっています。
そのため、羽毛布団も洗いたいと考える人が増えたのかもしれません。
しかし、羽毛布団の発祥地である北欧は北海道よりも緯度が高いため、年間の気温と湿度が低い気候です。
そのため羽毛布団を「洗う」という必要性が低いと考えられます。
つまり、羽毛布団とは本来「洗うように出来ていない」ともいえるでしょう。
洗えないタイプの羽毛布団のお手入れ方法
- 布団カバーをこまめに洗濯する
- 羽毛布団を風通しの良い場所に干す
- 羽毛布団は直射日光を避けて干す(側生地の劣化を防ぐため)
5年以上使ったり汚れが気になる羽毛布団は、専門の業者に洗浄やリフォームを依頼しましょう。